甲状腺と甲状腺がんについてよくわかる冊子を頂きました

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2017年9月、甲状腺乳頭癌(こうじょうせんにゅうとうがん)のため、手術を受けました。がんの告知から、入院、手術、その後のリハビリや検査について、経験したことを書いています。同じ病気と闘う方の、少しでもお役に立てたらと思います。
音声で聴けるようにしました。
がんの告知を受けたとき 甲状腺と甲状腺がんについてよくわかる冊子を先生から頂きました。 先生に病気をブログに書くことを相談した際、 「病院から渡した資料などは、自由に使ってください」 と言っていただいたので、冊子の内容をそのままご紹介します。
冊子を発行しているサイトのリンクも貼っておきます。
参考にしていただければと思います。
もくじ
甲状腺とは
甲状腺は、のどぼとけのすぐ下にある、重さ10~20g程度の小さな臓器で、「甲状腺ホルモン」というホルモンをつくっています。
ちょうど、蝶が、羽を広げたような形をしていますが、正常であれば、外からはわかりません。
しかし、甲状腺の病気で腫れて大きくなると、注意深く観察したときに、のどぼとけの下あたりが少し膨らんでいるのがわかり、触るとしこりを感じるようになります。
甲状腺ホルモンとは
甲状腺でつくられる「甲状腺ホルモン」は、主にからだの新陳代謝を調整する重要なホルモンです。
甲状腺ホルモンの量が多すぎると、新陳代謝が活発になりすぎて、食欲が出てよく食べるのに体重が減り、全身に汗をかくようになります。
また、興奮して活発になりますが、疲れやすく、一日中、心臓がドキドキしているように感じたりします。
反対に、甲状腺ホルモンの量が少なすぎると新陳代謝が低下するため、冷え性で皮膚が乾燥し、食欲が出ないのに体重が増えるようになります。
また、だるくて無気力になったり、いつも眠気を感じるようになります。
甲状腺ホルモン量の調節
甲状腺ホルモンがつくられるためには、脳の視床下部というところから甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)が出てくる必要があります。
TRHは脳下垂体というところではたらいていて、甲状腺刺激ホルモンを放出させます。
TRHが甲状腺にはたらくことで、甲状腺ホルモンがつくりだされます。
↓
甲状腺ホルモンの量は、多くても少なくてもよくありません。
そのため、血液中の甲状腺ホルモンの量が少ないとTRHやTSHがたくさん出てきて、その結果、甲状腺ホルモンもたくさんつくられます。
しかし血液中の甲状腺ホルモンの量が増えてくると、この情報が視床下部や脳下垂体に伝わり、TRHやTSHの放出がおさえられ、結果的に甲状腺ホルモンのつくられる量もおさえられます。
甲状腺がんとは
甲状腺が腫れる病気は、いくつかありますが、そのなかでも、ほかの臓器に転移する性質を持つものを「甲状腺がん」といいます。
甲状腺がんでは、通常しこり(結節)以外の症状はほとんどありません。
しかししこりが大きくなってくると、のどの違和感や痛み、飲みこみにくさ、近くを通る神経を圧迫することによる声のかすれ(嗄声)などの症状がみられることもあります。
甲状腺がんにはいくつかの種類があり、しこりの大きくなる速さや、転移の起こりやすさなどが異なります。
甲状腺がんの種類
甲状腺にできるがんには、大きく分けて「乳頭がん」「濾胞がん」「髄様がん」「未分化がん」「悪性リンパ腫」の5種類があります。
それぞれに異なる特徴を持っているため、治療法が異なります。
「乳頭がん」
甲状腺がんの中で最も多いがんで、甲状腺がんの約85%を占めます。
ほかのがんに比べ40~50代の比較的若い女性に多く、非常にゆっくり進みます。
リンパ節への転移がみられることが多いのですが、手術によってリンパ節を含めた甲状腺がんの切除を行えば、生命にかかわることはまれです。
一般的に高齢者ほど予後が悪い傾向があります。
※このブログでは、「乳頭がん」のみ書かせていただきます。
他の種類については、専門のサイトを確認してみてください
甲状腺がんの検査
甲状腺がんの診察の基本は、医師が手や指で触って診断する触診です。
健康診断やほかの病気で診察を受けたときに、甲状腺の腫れがみつかることも少なくありません。
ただし、触診だけでは判断できないことが多いため、血液検査や超音波(エコー)検査、穿刺吸引細胞診(細い針で甲状腺細胞を吸い取り、調べる方法)を行って詳しく調べる必要があります。
がんであった場合には、より詳しく調べるために、シンチグラフィー検査やCT検査、必要に応じてMRI検査などを行います。
甲状腺がんの治療
甲状腺がんの治療には、手術(外科的治療)、放射線治療、薬物療法(ホルモン療法、抗がん剤治療)などがあります。
どの治療を行うかは、甲状腺がんの種類や進行の度合い(病期)、患者さんの状態によって選びますが、多くの場合、手術が基本となります。
甲状腺をどの程度取り除くかは、がんの種類やがんの大きさなどによって異なります。
アブレーション
甲状腺をすべて摘出する手術をうけた患者さんは、がんの再発や転移の危険性を少なくするために、放射性ヨウ素(放射線を出すヨウ素)を内服して、のこった甲状腺の組織を破壊する”アブレーション”を行うことがあります。
甲状腺が甲状腺ホルモンを作るためにヨウ素を取り込む性質を持っていることを利用した方法で、甲状腺がんに特有の治療法です。
定期的な検査
治療が終わったあとも、定期的に通院して体調やがんの再発・転移がないかどうかの確認を行います。
甲状腺がんの多くは生命にかかわることは少ないんですが、10~20年たってから再発したり、転移することもあるので、長期間にわたって定期的に検査を行う必要があります。手術をしたあとの1~2年間は3ヶ月ごと、2~3年間は半年ごとに通院するのが一般的です。
甲状腺をすべて摘出した患者さんは、甲状腺ホルモンを服用する必要があるため、その薬の処方時期にあわせてた通院になります。
まとめ
難しい漢字がたくさんあって、よくわからないですよね。 わからないことは、病院の先生に聞きましょう。 自分のからだに何が起こっているのか、 治療で何が起こるのかを知り、不安を少なくしていきましょう。
私はこのブログで、あなたを応援します。
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